平成23年度税制改正大綱閣議決定

名古屋税理士政治連盟 会長 和田 義弘

 政府税制調査会( 会長= 野田佳彦財務相) は平成22年12月16日(木)、「平成23年度税制改正大綱」を決定した。政府は来年の通常国会に関連法案を提出する。内容的には、企業向けは減税が目立つが、個人向けは増税色が強い大綱となった。

今回の税制改正の焦点であった法人税は、国税と地方税を合わせた実効税( 4 0 . 6 9% )を5% 引き下げる。一方、高所得者を中心に所得税や相続税で控除を縮小する。国と地方を合わせた増税額の規模は、大綱の内容を完全実施すると、個人向けが5,800億円程度の増税、企業向けが5,800億円程度の減税で、目玉であった法人税引き下げの財源不足を、個人の増税分で穴埋めした格好である。

その他の税制改正大綱の内容は、給与所得控除は年収1,500万円を超えると控除額245万円で頭打ちにする、相続税は基礎控除を4割縮小し最高税率を50%から55%に引き上げる、贈与税は生前贈与の非課税措置を孫世帯にも認める、証券優遇税制は来年度末に期限を迎える予定であったが2年間延長する、消費税を含む税制抜本改革の具体的内容について、来年半ばまでに改正案を取りまとめる等々である。

また、平成23年度中に見直すことがすでに閣議決定されている税理士法については、検討事項の中で「見直しに当たっては、税理士を取り巻く状況の変化に的確に対応するとともに、引き続き納税者の利便性の向上を図り、税理士に対する納税者からの信頼をより一層高めるとの観点をも踏まえつつ、関係者などの意見も考慮しながら、検討を進めていく」と大綱に明記された。