税理士の強制加入団体である税理士会は、税理土法に基づく特別法人で、税理士の使命及び職責に鑑み、税理土の義務の遵守及び税理士業務の改善進歩に資するため、会員に対する指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的としています。
また、税理士会は、税務行政その他租税又は税理士に関する制度について、権限のある官公署に建議し、又はその諮問に答申することができる、とされています。
しかし、いくら建議答申を行っても関係官公署以外に税理士会の声が届いていないのであれば、税理士会の要望が実現されることは困難といわざるをえません。
税理土会は、法に基づく特別法人なるが故に、その設置目的から政党及び国会議員等に対する政治活動は制限されており、平素から議員との接触ができない面があります。
そこで、政治活動をより現実的・効率的に機能する組織が必要となります。
税政連の設立目的は、税理士会の目的・事業を実現するためのものであり、そこに存在理由があります。
税政連は、税理士会員がその資格において税政連会員となり、税理士に共通する問題に限って、政治的に解決しようとする政冶団体であります。
税政連の活動を通じて得られた成果は、全ての税理士に及ぶこととなります。
もちろん、個人の政治思想信条は自由であり、いささかも個人の自由を制約するものではありません。しかしながら、業界を取り巻く環境は厳しく、今後ますます難問題の出現が予想され、それに対処するには、業界一丸の対応が必要であり、税理士会員の税政連に対する関心と協力が肝要であります。
税政連の活動は、税理士会の方針に添って、政党や国会議員等に働きかけることにあり、一定の選挙において推薦候補者を決定し、その選挙の支援活動を行うことがあります。
「税理士による国会議員等後援会」(以下、「後援会」という)は、他の業界団体に例を見ない独特のもので、これは国会議員等とより日常的に接触をし、生の政治の情勢を感じるとともに、われわれの意思要望を直に伝えて理解を得、法改正の時に備えておくための場となります。また議員の政治活動を支援するための組織であることから、税政連の組織活動と後援会の諸活動があいまって日常活動をたえまなく推進する最重要組織であります。
この度の令和6年能登半島地震の被災者に対し、衷心よりお見舞い申し上げますとともに、皆様のご無事と一日も早い復興をお祈りいたします。1月2日に羽田空港で起きた航空事故につきましても大変心を痛めております。亡くなられた方々へお悔やみ申し上げます。二度とこのような事故が起こらないことを願います。
令和5年10月1日にインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まり、会員からは様々な問題点が指摘されています。名古屋税理士政治連盟(以下、「名税政」という。)は、会員からの声を推薦国会議員等へ伝えました。今後も継続して会員の皆様から問題点をどしどしお聞かせいただきたいと思っています。
残念なことに、政治に関する報道が多数ありました。名税政の選挙区の議員が、我々税理士を所掌する財務副大臣という立場にあり、しかも税理士登録をしていたにもかかわらず、税の滞納を続けていたことは許しがたいことです。猛省をしていただきたいです。また、名税政が後援をしている議員が政治資金規正法に抵触していたという報道がされ、私は残念に思うとともに会員からの不信感を募らせていることに心を痛めています。これからも名税政は正しい活動を心掛け、この政治不信を取り除く努力を続けていかなければならないと強く思っています。
名税政の活動は、会員の理解なくしては成立しません。名税政の目的は「名古屋税理士会の方針に添い、税理士の社会的、経済的地位の向上を図るとともに、納税者のための民主的税理士制度及び租税制度並びに税務行政を確立するため、必要な政治活動を行うこと」です。
会員の中には、名税政の活動にご理解をいただけない方がいらっしゃることも事実です。しかしながら、私は一人でも多くの会員に名税政の存在意義、活動をご理解いただけるよう精一杯努力いたします。
会費の納入率向上のための施策も引き続き検討してまいります。
会員の皆様におかれましては、名税政の活動にご理解、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
会長 平 昌彦
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